outdoor

旅は道連れ

(旅はトラブルが起きてからが本当の旅が始まるんだ)

そんな言葉をある本で読んだ事がある。

とはいいつつも、出来るだけトラブルは避けたいと思っていたが、まさかの旅の途中でバディであるサムさんが、ケガをしてしまう。 フランスのビーチブレイクのチューブの中で波にまかれてサーフボードが腹部に飛んできて強打し、最後はビーチで立てなくなるくらい痛みを訴えていた。膝まずく姿をみて動揺する自分だったが、その場にいわせたフランス人の看護師のボディボーダーが適切な判断をしてくれ救急車を呼んでくれた。

救急隊が来るもまったく英語が通じず、更に焦りを感じたが、一緒に海にきていたフランス人の写真家のトーマス、とfantastic acidのシェーパーのトリスティアンが通訳してくれなんとか病院に運ばれる。

キャンピングカーでの2人旅の途中での出来事で頭が少しパニックに。 サムさんの身体も心配だったが、見知らぬ土地でどういう対応をすれば良いのかさっぱり分からない自分に、「心配しなくて良い俺達がお前を1人にしないよ」とケガのあとの病院とのやりとり、状況確認など、フランス人の友人トーマスとトリスティアン2人が本当に助けてくれた。彼らがいなかったらどうなっていたかわからない。

ケガの翌日、朝早くにサムさんから連絡があり、腹部に溜まった血を抜く手術をしなければならないと連絡がある。何もしてやる事ができない自分はただ無事を祈る事しか出来なかった。 こうしてそんな状況をブログに書けるのも今はすっかりと元気になってくれたからである。

毎日のようにお見舞いに訪れてくれたフランス人サーファー達の暖かさには僕まで胸が熱くなった。

日に日に元気になっていくサムさんに少し安心。4日目には退院してそのままノーススペインへロングドライブ。尋常ではない回復力には本当に驚くばかりだった。

身体の事を心配して途中のインターで車中泊。スペインのインターにあるBARがおしゃれだった。スペインの石を使った建物は本当にかっこいい。

約1日をかけてフランスからノーススペインへ。ちょうどサンセットタイムに着いた僕らは景色の良さそうなポイントの前で寝る事に。

夕暮れ前、美しい小波に自分はブーツにヘッドキャップをかぶってサーフ。怪我の療養中のサムさんはキャンピングカーの中で夕食を用意しながら動画を撮ってくれていた。

8’3 ツインフィン 空板 Takashi Komori          @North spain    photo Sam Yoon

フランスでバディの怪我、緊急搬送、手術、退院、と普通ではなかなかできないハードな体験で、この先このまま旅を続けれるのだろうか?と不安な数日を過ごしたが、予定通り旅を続けようということになり、こうしてまた二人で旅を再開できている現実と海に沈むサンセットを見ながらの波乗りは生きてくれていてありがとうと深く思える時間だった。

 

今回、旅のレポートを出来るだけリアルタイムで投稿できたらと思ってましたが、バディのケガをどのように言葉で表現して良いのかわからず、長い間投稿ができませんでした。

 

現在自分は帰国して、ようやく日常の生活リズムに戻れこうして文章を書くことができました。 自分のケガから約一年後こうやって旅に出れて無事に戻れた事、そして旅の相棒であるサムさんが怪我から回復して今ではまた波乗りに復帰できている現実がありがたい限りです。

そして今回の旅を暖かくサポートしていただいた

パタゴニア 日本支社 

ダブウェットスーツ

msrgear japan 

 

本当にありがとうございました。優れたギアで快適なキャンピングカー生活や寒い中での波乗りからテント生活までとことん使いこませてもらいました。

各企業様には改めてレポートを提出し、ホームページにて掲載していただく予定です。

次回はポルトガル編を書く予定です。

RELATED POST